ホーム連載コラム不動産オーナーの相続24講 ─ 第20講

『不動産オーナーの相続24講 ― 地主と大家の教科書 ―』【第20講】

空き家になった実家 ― 3,000万円控除と「持ち続けるコスト」

空き家特例(租税特別措置法35条3項)

相続または遺贈で取得した被相続人の居住用家屋・敷地を、相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できます(適用期限:令和9年12月31日までの譲渡。国税庁タックスアンサーNo.3306)。主な要件は、①昭和56年5月31日以前建築の家屋(区分所有建物は除く)、②相続開始直前に被相続人が一人で居住(老人ホーム入所の場合の救済要件あり)、③譲渡対価1億円以下、④譲渡時までに耐震基準適合または取壊し(令和6年1月1日以後の譲渡では、買主が譲渡翌年2月15日までに耐震改修または除却した場合も適用可)。なお令和6年1月1日以後の譲渡では、取得した相続人が3人以上の場合の控除額は一人2,000万円に縮減されています。

持ち続けるリスクも制度化された

空家等対策特別措置法の令和5年改正により、放置空き家は「特定空家」の前段階である「管理不全空家」として指導・勧告の対象となり、勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例(最大6分の1)が解除され得ます。使わない実家は「早く方針を決めた方が税務上も管理上も有利」な制度環境になっています。

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