ホーム連載コラム不動産オーナーの相続24講 ─ 第19講

『不動産オーナーの相続24講 ― 地主と大家の教科書 ―』【第19講】

相続した不動産を売るときの税金 ― 取得費と2つの特例

基本構造:親の取得費を引き継ぐ

相続で取得した不動産を売ると、譲渡所得(所得税法33条)が課税されます。取得費・取得時期は被相続人のものを引き継ぐため(所得税法60条1項)、先代が数十年前に取得した土地は大きな含み益を抱えています。取得時の契約書がなければ、収入金額の5%を取得費とみなす概算取得費(租税特別措置法31条の4の趣旨に基づく取扱い)となり、税負担がさらに重くなりがちです。

特例①:取得費加算(措置法39条)

相続税を納めた人が、相続開始の日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年以内(つまり相続開始から3年10か月以内)に相続財産を売却した場合、その財産に対応する相続税額を取得費に加算できます。売却予定があるなら、この期限から逆算した分割・売却スケジュールが重要です。

特例②:空き家特例(第20講

被相続人の居住用家屋の売却には最大3,000万円の特別控除があり得ますが、取得費加算とは選択適用です。どちらが有利かは含み益と相続税額次第で、事前試算が欠かせません。

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