ホーム連載コラム不動産オーナーの相続24講 ─ 第5講

『不動産オーナーの相続24講 ― 地主と大家の教科書 ―』【第5講】

不動産オーナーの公正証書遺言 ― 書き方の勘所

遺言の方式のうち、不動産オーナーに実務上推奨されるのは公正証書遺言です(民法969条。証人2人の立会いのもと公証人が作成)。家庭裁判所の検認(民法1004条)が不要で、原本が公証役場に保管されるため紛失・改ざんリスクがありません。自筆証書遺言を選ぶ場合も、法務局の保管制度(法務局における遺言書の保管等に関する法律。令和2年7月10日施行)を使えば検認不要となります。

不動産オーナー版・条項設計のポイント

物件は登記事項証明書どおりに特定する。遺言執行者を必ず指定する(民法1006条。登記・引渡しを一人で進められます)。取得者が先に亡くなった場合に備える予備的遺言を置く。賃貸物件は、敷金返還債務・借入金・管理契約の承継まで意識して設計する。遺留分(第9講)を試算し、侵害額請求を受けた場合の支払原資まで考えておく──ここまでやって、遺言は「争えない設計図」になります。

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