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『病院・クリニック経営150講 ― ステージ別・頻出過去問集 ―』【第87講】

不正請求を疑われた ― ミスと故意はどこで分かれるのか

病院・クリニック経営150講 ― 院長が困る日の教科書 ―

第87講 不正請求を疑われた― 不正とミスの境界はどこにあるのか

第Ⅸ部 診療報酬・指導監査・行政対応

厚生労働省の公表資料は、詐欺や不法行為に当たる請求を「不正請求」、算定要件を満たさないなど妥当性を欠く請求を「不当請求」と説明しています。どちらも返還の対象になり得ます。監査後の措置を考える際には、行為の内容に加えて、故意・過失の程度、反復性、管理者の監督状況等を確かめる必要があります。

この講では、令和8年3月30日改正の監査要綱と健康保険法に沿って、請求の誤りの調べ方と監査への対応を整理します。「ミスだった」と説明するだけでなく、診療と請求の流れを記録に基づいて示すことが大切です。

例えば、個別指導が途中で打ち切られ、数週間後、厚生局から「監査実施通知」が届きました。
院長は言いました。「うちは不正なんかしていない。事務の入力ミスだ。説明すればわかってもらえる」
事務長は答えました。「先生、厚生局は、ミスかどうかを私たちの言葉では判断しません。カルテと請求と、これまでの指摘の記録で判断します」。

1 不正請求と不当請求 ― 行政の用語を正確に

厚生労働省が毎年公表する「保険医療機関等の指導・監査等の実施状況」には、用語の解説が付いています。不正請求と不当請求の定義は、そこに明記されています。

区分内容
不正請求

内容:診療報酬の請求のうち、詐欺や不法行為に当たるもの。次の五つに区分される。

 架空請求

内容:診療をしていないのに、したものとして請求する。診療が続いている患者でも、その月に診療行為がないのに請求する場合を含む。来院の有無だけでなく、訪問診療や適法なオンライン診療等の実施も確認する。

典型例:対面・訪問・オンライン等の診療をいずれもしていないのに再診料等を請求

 付増請求

内容:診療行為の回数・日数・数量・内容を、実際より多く請求する。

典型例:処置1回を2回として請求

 振替請求

内容:実際に行った診療を、点数の高い別の診療に振り替えて請求する。

典型例:簡単な処置を手術として請求

 二重請求

内容:同一の診療について自費の費用を受領し、重ねて保険請求する。適法な一部負担金や保険外併用療養に伴う負担とは区別する。

典型例:同じ診療の費用全額を患者から受け取り、重ねて保険者にも請求

 その他の請求

内容:医療法の標準数を満たさないのに入院基本料を減額せず請求する、施設基準を満たさないのに虚偽の届出をする、保険診療と認められないもの(無診察投薬、自己診療、健康診断など)を請求する等。

典型例:法令・通知上必要な減額を行わない請求や、実態と異なる施設基準の届出

不当請求

内容:診療報酬の請求のうち、算定要件を満たしていない等、その妥当性を欠くもの。

典型例:「指導の要点」の記載が算定要件の管理料について、カルテに記載がないまま算定

この表で押さえておくべきことが二つあります。

一つは、不当請求も「返還」の対象になることです。不正ではないから返さなくてよい、ということにはなりません。個別指導で指摘された不当請求の自主返還については、第83講で扱いました。

もう一つは、施設基準や無診察投薬等も問題になることです。虚偽の届出や必要な減額をしない請求は、厚生労働省の「その他の請求」の例に含まれます。ただし、人員が変わっただけで不正と決めつけず、判定期間、例外、届出・算定時期を照合します(第85講)。診療や記録の有無だけで、故意・過失まで一律に決まるわけではありません。

2 故意・過失の程度と反復性を確かめる

監査要綱第6は、取消処分・戒告・注意の措置基準を定めています。次の表は、診療・請求行為に関する部分を整理したものです。具体的な措置は、認定された事実と法律上の取消事由等を踏まえて判断されます。

措置基準(監査要綱第6の1)
取消処分①故意に不正又は不当な診療を行った
②故意に不正又は不当な診療報酬の請求を行った
⑤重大な過失により、不正又は不当な診療をしばしば行った
⑥重大な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求をしばしば行った
戒告①重大な過失により、不正又は不当な診療を行った
②重大な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求を行った
④軽微な過失により、不正又は不当な診療をしばしば行った
⑤軽微な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求をしばしば行った
注意①軽微な過失により、不正又は不当な診療を行った
②軽微な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求を行った

管理者の監督義務違反や、調査を妨げる指示についても基準があります。本講4で扱います。

故意の不正・不当な診療や請求は取消しの基準に含まれます。過失の場合は、その程度と「しばしば」行われたかどうかが区別されています。ただし、「何件以上なら必ず取消し」という単純な件数表ではありません。不正か不当かという名称だけで措置が決まるものでもありません。

請求の具体的な方法は、故意・過失を判断する材料になります。例えば、実施していない診療を意識して入力したのか、実施記録の読み違いがあったのかでは事情が異なります。請求の類型だけで本人の認識を決めつけず、担当者、指示、確認手順と記録を調べます。

3 「ミスだった」はどう評価されるか

ここが、この講で最も伝えたいところです。院長が「故意ではない、ミスだ」と主張するとき、行政は院長の心の中を覗くことはできません。見るのは、外から観察できる事実です。監査で確認される事実のうち、故意と過失の境界に影響するものを整理します。

反復性と期間

同じ誤りが1件なのか、特定の患者群に集中しているのか、毎月続いているのかを確認します。期間や反復性は重要ですが、1件なら必ず単純ミス、長期間なら必ず故意・重大な過失、という関係ではありません。誤りが広がった経緯や点検の仕組みも調べます。

カルテとの整合性

請求と、診療録・検査結果・看護記録等を照合します。「実施していない」「実施したが記録が足りない」「記載はあるが算定要件を欠く」を分けることが大切です。記録がないことだけで未実施と決まるわけではありませんが、記載自体が算定要件なら、欠落が請求の可否に影響します。記載があるだけで実施の事実が確定するわけでもありません。

指摘後の改善の有無

以前に同じ事項を指摘されていたか、その指摘が誰に伝わり、どの改善を行ったかを確かめます。一般的な講習の受講と、自院の具体的な誤りの指摘は分けて整理します。監査要綱は、度重なる個別指導でも改善が見られないことを監査の選定基準の一つとしています。

金額と利得の構造

誤りによる金額や、過大請求に偏る仕組みがなかったかも調べます。ただし、システム設定や運用上の同じ誤りで、過失でも一定方向の誤請求が続くことはあり得ます。「利益になる誤りばかりだから故意」とは決めつけず、原因と認識を裏づける資料を集めます。

説明の一貫性

院長と職員の説明に違いがある場合は、担当範囲、記憶、記録のどこが異なるかを調べます。監査では、開設者・管理者等に加え、事務・看護担当者や退職者に出席が求められることもあります。後から分かった誤りを訂正する際は、その理由と根拠を説明し、口裏合わせをしないでください。

発覚後の対応

疑いが生じた後の記録の隠蔽・改ざんや、虚偽の説明をするよう求める指示も問題になります。調査への対応自体が、法令や監査要綱に基づく取消しの理由となる場合があります。正当な追記・訂正まで一律に禁止されるわけではありませんが、原記録と事後の記載を明確に区別します。

日常の記録と点検は、誤りの原因を説明する土台になります。それでも、記録が整っていれば必ず軽い措置で済む、記載が欠けていれば必ず故意とされる、というものではありません。自院に有利な事情も不利な事情も確認して、正確に説明します。

4 管理者の監督・管理責任

令和8年改正後の健康保険法70条の2第2項は、管理者による従業者の監督と、管理・運営上の注意について定めています。80条2号・81条2号には、管理者の義務違反に関する取消事由が置かれています。令和8年3月30日改正の監査要綱にも、次の基準が設けられています。

措置管理者に関して加わった基準
取消処分③故意に、管理者が勤務する者の監督または管理・運営の注意を怠り、不正又は不当な診療・請求が行われた
④健康保険法78条1項等による報告・書類の提出の求めに際し、管理者が勤務する者(勤務していた者を含む)に対し、出頭の拒否、虚偽の説明、検査の拒否・妨害・忌避、または診療録等の改ざんを行うよう指示した
⑦重大な過失により、管理者が監督または管理・運営の注意を怠り、不正又は不当な診療・請求がしばしば行われた
戒告③重大な過失により、管理者が監督または管理・運営の注意を怠り、不正又は不当な診療・請求が行われた

管理者が自ら請求を入力していなくても、監督や管理上の対応が問われる場合があります。改正前に管理者の責任がなかったという意味ではありません。行為や在任の時期に応じ、適用される法令・経過措置と基準を確かめます。

請求を担当者に任せること自体が直ちに違反になるわけではありません。点検の仕組み、担当者への教育、問題の報告を受けた後の対応などが重要です。「知らなかった」の一言ではなく、どのような監督をしていたかを資料で説明します。

表の④は、法78条等に基づく調査の際に、管理者が出頭拒否、虚偽説明、検査の妨害、診療録等の改ざんを職員等に指示した場合を扱います。元の請求の評価とは別に、監査対応も判断の対象になる点に注意してください。

5 監査の手続と、その場で絶対にしてはいけないこと

手続の流れ

監査は健康保険法78条1項に基づく調査です。厚生労働大臣(権限委任を受けた地方厚生局長)は、報告や診療録・帳簿書類の提出・提示を命じ、開設者・管理者・保険医・従業者(退職者を含む)に出頭を求め、質問し、設備や書類を検査することができます。監査要綱第5によれば、原則として事前にレセプトによる書面調査が行われ、必要な場合は患者への実地調査も行われます。実施にあたっては、根拠規定・日時・場所・出席者・準備すべき書類が文書で通知されます。監査の日には、都道府県医師会等から学識経験者の立会いが依頼されることがあり、立会人には意見を述べる機会が与えられます。監査担当者は、監査後に監査調書を作成します。

弁護士の帯同を希望する場合は早めに相談し、厚生局に申し出て委任状等の手続を確認します。日程に支障があるときは、理由を伝えて速やかに協議してください。帯同者の確保に時間がかかることもあるため、個別指導の中断等で監査への移行が懸念される段階から準備します。

してはいけないこと ― それ自体が取消事由になる行為

健康保険法80条・81条は、不正請求のほかに、監査への対応に関する取消事由を定めています。

  • 報告・診療録等の提出又は提示の命令に従わない、虚偽の報告をする(健康保険法80条5号)
  • 出頭要求に応じない、答弁しない、虚偽の答弁をする、検査を拒み・妨げ・忌避する(同法80条6号・81条3号。対象者や例外も含めて条文を確認する)

調査拒否等は、元の請求が不正かどうかとは別の取消事由になり得ます。近畿厚生局の公表資料には、正当な理由のない出頭・書類提出の拒否を理由として、保険医登録取消しと、廃止済みの医療機関の指定取消相当を扱った例があります。出席・提出が難しい事情があれば、放置せずに連絡し、対応方法を相談してください。

必要な追記・訂正は、原記録と履歴を残し、現在の日時、担当者、対象の診療日、理由と根拠を明示して行います。当時の記録を消す、日付を戻す、未実施の診療を加える行為とは区別してください。電子カルテの操作ログ等も調査対象になり得ます。正当な追記をしても、診療当時の算定要件が当然に満たされるわけではありません(第72講)。

監査の場での姿勢

監査では、診療と請求に関する事実関係が調べられます。確認できた事実、記憶、推測を区別し、不明な点は資料の確認を申し出ます。事実の認否と、故意・過失等の法的な評価を分け、根拠を説明します。事実に反して故意を否定したり、不正を単なるミスに見せたりする準備をしてはいけません。

6 不正と認定されたときに何が起きるか

不正・不当な請求が確認された場合には、返還、行政上の措置、場合によっては刑事手続や医師免許への処分が問題になります。それぞれ根拠と要件があり、すべてが自動的に発生するわけではありません。

帰結内容
返還(原則5年)

内容:不正・不当の事実が認められた事項に係る返還期間は、原則として5年間。保険者から支払基金等を通じて診療報酬から控除させるか、直接返還させる。患者の一部負担金の過払い分も患者に返還するよう指導される。

根拠:監査要綱第6の4

加算金

内容:偽りその他不正の行為によって支払を受けたときは、返還額に加えて、返還額の100分の40を支払わせることができる。

根拠:健康保険法58条3項

行政上の措置

内容:取消処分・戒告・注意。本講2・4の基準等を踏まえる。取消しには聴聞、地方社会保険医療協議会への諮問等の手続があり、公示される。戒告・注意の場合も関係団体等への連絡と、その後の個別指導が予定される。

根拠:監査要綱第6、健康保険法80〜82条

刑事

内容:人を欺いて診療報酬を受領した場合などは、詐欺罪が成立し得る。行政上の不正請求という分類だけで、刑事責任まで自動的に決まるわけではない。

根拠:刑法246条

医師免許

内容:罰金以上の刑に処せられた場合や医師としての品位を損する行為があった場合、医道審議会の意見を聴いたうえで、戒告・3年以内の医業停止・免許取消しの処分がありうる。

根拠:医師法7条

公表された監査件数や取消件数は、その年度の対象と集計方法に沿って読む必要があります。監査を受けた案件の取消割合を、すべての医療機関の取消リスクと考えることはできません。自院の見通しは、具体的な事実と適用基準に基づいて検討します。

取消処分の内容と、その後に何が起きるかは、第88講で扱います。

7 事実の整理、争点の説明、事業継続の準備

監査の通知を受けたら、次の三つを並行して進めます。

①事実と原因を整理し、必要な是正を行う

誤りが確認できた部分は、その内容と原因を正確に説明します。診療の未実施、要件の誤解、入力・点検の不備などを区別し、開始時期、件数、担当者の認識を調べます。改善と必要な返還等を進めますが、それによって戒告・注意にとどまると保証されるものではありません。

②事実・法的評価に異なる見解があれば説明する

指摘と異なる事実があれば、診療録、検査結果、看護記録、請求の履歴等を示します。診療を実施したかどうかと、保険で算定できるかどうかは別の問題です。適用される要件や故意・過失の評価に争いがある場合も、根拠を整理して意見を述べます。

③事業への影響を見込み、患者・職員への対応を準備する

返還や処分の可能性を踏まえて、資金、診療体制、患者の引継ぎ、職員への対応を準備します。指定の辞退は1か月以上の予告でできますが、辞退・廃止で過去の調査や返還が消えるわけではありません。本来取消しをすべき事案で処分ができなくなった場合は「取消相当」とされ、公表と原則5年間の再指定等の制限につながります。医療機関の廃止だけで、医師個人の登録取消しもできなくなるわけではありません(第88講)。

監査の通知が届いたら

  1. 通知の内容を確認する 根拠規定、日時、場所、出席を求められている者、準備すべき書類。監査の根拠が健康保険法78条であること、指導ではなく監査であることを確認する。
  2. 早めに弁護士へ相談する。帯同を申し出る手続、通知の内容、準備日程を確認する。
  3. 原記録と履歴を保全する。電子カルテのログ、紙カルテ、勤務実績、届出書類を保存し、削除・改ざんを防ぐ。新たな診療記録や正当な訂正とは区別する。
  4. 職員に口裏合わせを求めない。虚偽の説明や資料の改ざん等を指示しない。事実に基づく説明を求め、不明点は確認して回答する。
  5. 事実と評価を分けた整理表を作る 指摘されている請求ごとに、カルテの記載、実際の診療、請求の内容、誤りの原因、開始時期、件数、過去の指導での指摘の有無を並べる。
  6. 誤りの傾向と原因を調べる。過大・過少請求の偏り、設定、運用、担当者の認識を資料で確かめる。偏りだけで故意と結論づけない。
  7. 既に講じた改善策を記録する 運用の変更、担当者の研修、点検体制。改善の実施日がわかる資料を残す。
  8. 返還額と資金繰りを試算する。監査後の返還は原則5年間という取扱いを踏まえ、対象項目・期間と患者負担を整理する。40%の加算金は法定要件を満たす場合のため、発生する場合としない場合を分けて備える。
  9. 院内への説明を準備する。必要な担当者に予定と役割を伝え、記録の保全、正確な説明、通報者の保護を共有する。
  10. 廃止・辞退の影響を確認する。取消相当の取扱いや医師個人の処分、返還は残り得るため、患者・職員への対応と併せて検討する。

8 今日やること・やってはいけないこと

今日やること

  • 直近1年分の返戻・査定と、過去の指導での指摘事項を並べ、同じ項目が繰り返されていないかを確認する
  • 請求の点検を事務任せにせず、院長が月次で確認する仕組みを作る(管理者責任への備え)
  • 電子カルテの訂正履歴が残る設定になっているかを確認する
  • 個別指導が中断されたら、その日のうちに弁護士に連絡する

やってはいけないこと

  • 監査に備えてカルテ・勤務実績を改ざんし、当時の記録があったように見せる
  • 職員に虚偽の説明や口裏合わせを求める
  • 出頭を拒む、質問に虚偽の答弁をする
  • 「事務に任せていたから知らない」を管理者責任の反論にする
  • 廃止・辞退すれば調査・返還・個人の処分もなくなると考える

9 よくある質問

算定要件の理解を誤り、数年間、全患者について同じ管理料を算定していました。不正ですか、不当ですか。
診療を実施していても、記載や対象患者等の算定要件が欠けていれば、不当請求等が問題になります。ただし、類型は実際の行為と届出・記録等に基づいて判断します。長期間の反復、以前の指摘、担当者の認識、点検状況等も調べる必要があり、質問の事情だけでは措置を断定できません。
勤務医が独断で付増請求をしていたことが判明しました。院長である私も処分されますか。
管理者の監督義務違反等が認められるかによります。請求に直接関わっていなくても、点検体制や問題発覚後の対応が問われます。一方、勤務医が不正をしたという事実だけで、院長の故意・過失まで当然に認定されるわけではありません。適用時期を含め、法律と監査要綱の要件に沿って整理します。
監査で「不正請求でした」と認めれば、処分は軽くなりますか。
認めれば必ず軽くなるという制度ではありません。抽象的に「不正でした」と述べるだけでなく、実施した診療、請求の誤り、担当者の認識と原因を正確に説明します。法的評価に異なる見解があれば理由を述べますが、事実と異なる説明をしてはいけません。
監査の途中で廃止届を出せば、処分はされないのですか。
医療機関が廃止されても、保険医登録の取消しが別に行われる場合があります。指定等がなく、本来行うべき取消処分ができない場合は、取消相当として公表され、原則5年間の再指定等の制限につながります。廃止したという理由だけで取消相当になるわけではありません。返還義務も別に残ります。

作成日:2026年7月1日
改訂日:2026年9月17日

主な法令・参考資料

  1. 医師法

    4条の相対的欠格、7条の戒告・医業停止・免許取消しと手続、7条の2の再教育等。

    https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201

  2. 刑法

    211条の業務上過失致死傷、証拠隠滅、秘密漏示等。成立要件と対象を区別。

    https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045

  3. 健康保険法

    58条3項、65条、70条の2、71条、73条、78条〜82条等。管理者の責務、指定・登録の取消しを含む。

    https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070

  4. 厚生労働省:診療情報の提供等に関する指針

    遺族への情報提供、開示手続、非開示、記録の訂正等。

    https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/06/s0623-15m.html
  5. 厚生労働省:指導大綱・監査要綱

    令和8年3月30日改正。指導の選定・出席者・結果、監査の選定・措置・原則5年間の返還等。

    https://www.mhlw.go.jp/content/001685596.pdf
  6. e-Gov法令検索:行政手続法

    13条・15条〜26条の聴聞等、32条・35条の行政指導等。

    https://laws.e-gov.go.jp/law/405AC0000000088
  7. 厚生労働省:令和6年度 指導・監査等の実施状況

    不正請求・不当請求、取消相当等の用語解説。令和8年度の措置基準は改正後の監査要綱も参照。

    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001645968.pdf
  8. 近畿厚生局:保険医登録取消し・元医療機関の指定取消相当の公表例

    令和6年3月19日公表。調査拒否、廃止後の指定取消相当と保険医登録取消し、原則5年間の取扱い。

    https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kinki/gyomu/gyomu/hoken_kikan/fusei_seikyu/000326901.pdf

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