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『企業内部紛争36講 ― 経営権争いの教科書 ―』【第17講】

事業と資産が別会社へ シュシュっと抜き取られたとき―事業譲渡・会社分割・利益移転への対応

第17講 事業と資産が別会社へ シュシュっと抜き取られたとき|明徳法律事務所

第17講資産・支配権・情報

事業と資産が別会社へ シュシュっと抜き取られたとき

事業譲渡・会社分割・利益移転への対応

明徳法律事務所 弁護士 坂本龍亮読了目安 16分

この講の結論

会社の価値は、現金や設備だけでなく、取引先との契約、従業員、知的財産、顧客との関係にもあります。内紛の最中に、経営を握る側が、これらを自分の設立した別会社に移してしまう例は少なくありません。対応の出発点は、「事業が流出した」という一つの出来事を、個別の資産の売買、事業譲渡、会社分割、契約の付替え、従業員の転籍、事実上の顧客誘導といった法的な行為に分解し、それぞれについて、必要だった機関決定と対価の相当性を確かめることです。株主として争えること、会社として請求できること、債権者として使える手段は、それぞれ根拠も要件も期限も異なります。実行前なら差止め、実行後なら効力の否定と損害の回復、そして残った事業をどう維持するかを、同時に組み立てます。

移されたものと法形式を分ける

何が、いつ、誰に、どのような法形式で、いくらで移ったのかを一覧にするところから始めます。不動産や設備の売買、事業譲渡契約、会社分割、取引先との契約の解約と新会社による新規契約、従業員の退職と新会社での再雇用、商標やドメインの移転、顧客データの持ち出しは、それぞれ根拠となる規律が異なります。契約書の表題が「業務委託契約」や「資産譲渡契約」となっていても、実態が事業の譲渡であれば会社法上の事業譲渡の規律が及びますし、逆に「事業譲渡」と書いてあっても、個別資産の売買にすぎない場合もあります。

また、取引先が自らの判断で別会社を選んだ場合と、在任中の役員が会社の商談や情報を利用して取引先を誘導した場合とは、区別しなければなりません。前者は会社の損害ではあっても誰かの義務違反とは限らず、後者は取締役の競業避止義務や忠実義務の問題になります。役員在任中の競業や利益相反は第22講、退任後の競争は第34講で扱います。この講は、会社の資産や事業そのものが移転する行為を対象にします。

事業譲渡と重要財産の処分

会社が事業の全部または重要な一部を譲渡するには、効力発生日の前日までに株主総会の特別決議によって契約の承認を受けなければなりません(会社法467条1項1号・2号、309条2項11号)。ただし、譲渡する資産の帳簿価額が総資産額の5分の1を超えない場合は、重要な一部の譲渡であっても承認は要りません(467条1項2号かっこ書)。ここでいう事業の譲渡とは、一定の事業目的のために組織化され有機的一体として機能する財産の全部または重要な一部を譲渡し、譲受人がその事業活動を承継し、譲渡会社が競業避止義務を負う結果を伴うものをいうとするのが最高裁の立場です(最大判昭和40年9月22日民集19巻6号1600頁)。取引先との関係や従業員、ノウハウを伴わずに設備だけを売却した場合には、事業譲渡ではなく個別資産の処分であり、特別決議は要りません。他方で、設備、従業員、取引先、屋号を一括して新会社に引き継がせたのであれば、契約書の表題にかかわらず事業譲渡と評価される可能性が高くなります。

特別決議を経ないでされた事業譲渡は無効であり、譲受人の側からも無効を主張できるとされていますが、譲渡から長期間が経過し、譲受人が無効を主張することが信義則に反すると評価される場合には、その主張が許されないことがあります(最判昭和61年9月11日判時1215号125頁)。事業譲渡等に反対する株主には、株式買取請求権があります(469条)。なお、468条2項の「5分の1」の基準は、他の会社の事業の全部を譲り受ける側に関する簡易の規律であり、譲渡する側の467条1項2号の基準とは別物です。相手方が譲渡会社の特別支配会社である場合の略式の規律(468条1項)も、内紛で多数派の親会社が関わる場面では確かめる必要があります。

事業譲渡に当たらなくても、取締役会設置会社では、重要な財産の処分と譲受けは取締役会の専決事項であり、取締役に委任できません(362条4項1号)。何が重要な財産に当たるかについて、最高裁は、当該財産の価額、その会社の総資産に占める割合、当該財産の保有目的、処分行為の態様および会社における従来の取扱い等の事情を総合的に考慮して判断すべきだとしています(最判平成6年1月20日民集48巻1号1頁)。取締役会の決議を経ずに代表取締役がした重要財産の処分は、相手方が決議を経ていないことを知りまたは知り得たときに限って無効になります(最判昭和40年9月22日民集19巻6号1656頁)。相手方が役員自身の設立した会社であれば、決議を経ていないことを知らなかったとは通常いえませんから、この無効主張は内紛の場面で実効性を持ちます。ただし、この無効を主張できるのは会社に限られ、相手方や第三者からは主張できません(最判平成21年4月17日民集63巻4号535頁)。取締役会を置かない会社で取締役が2人以上いる場合には、業務の決定は定款に別段の定めがない限り取締役の過半数で行いますから(348条2項)、一人の取締役が独断で重要な財産を処分すれば、その決定の手続に瑕疵があることになります。

対価と利益相反を調べる

移転先が役員本人、役員が代表する会社、役員が実質的に支配する会社である場合には、利益相反取引の規律が働きます。取締役が自己または第三者のために会社と取引をするとき、会社が取締役以外の者との間で会社と取締役の利益が相反する取引をするときは、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認が必要で、取締役会設置会社では取引後に重要な事実を報告しなければなりません(356条1項2号・3号、365条)。役員の親族や関連会社が相手方であるというだけで、常にこの条文の利益相反取引に当たるわけではありませんが、役員が相手方の会社を代表している場合には第三者のためにする直接取引に当たり、役員が相手方の株式の大半を持つなど実質的に取引の利益を受ける場合には間接取引に当たり得ます。承認の決議において、当該取締役は特別の利害関係を有する取締役として議決に加われません(369条2項)。

承認があっても、著しく低い対価での譲渡が適法になるわけではありません。利益相反取引によって会社に損害が生じたときは、承認の有無にかかわらず、取引をした取締役、会社がその取引をすることを決定した取締役、承認の決議に賛成した取締役は任務を怠ったものと推定されます(423条3項)。自己のために直接取引をした取締役は、過失がなかったことを理由に責任を免れることもできません(428条1項。役員が代表する別会社との取引は第三者のためにする取引ですからこの無過失責任の対象にはなりませんが、423条3項の推定は働きます)。したがって、対価の相当性を検証することが、責任追及の中心になります。独立した第三者による評価や見積りの有無、評価の前提となった資料、実際の入金の有無と時期、相手方の支払能力、他により有利な売却先がなかったか、譲渡後に元の会社が事業を続けられる状態にあるかを調べます。承認を欠く利益相反取引の効力については、直接取引であれば会社は取締役の側に対して無効を主張でき(最判昭和48年12月11日民集27巻11号1529頁)、間接取引や第三者が関わる取引では、相手方が承認を欠くことを知っていたことを会社が立証して初めて無効を主張できます(最大判昭和43年12月25日民集22巻13号3511頁)。効力の否定と損害賠償の両方を視野に入れます。

会社分割と債権者の保護

会社分割は、分割契約または分割計画に定めた権利義務を、承継会社または新設会社に包括的に承継させる組織再編です。株主総会の特別決議による承認(783条1項、804条1項、309条2項12号)、事前と事後の開示、債権者異議手続(789条、810条)、労働者への通知と協議が必要で、簡易分割や略式分割の例外もあります。多数派株主が新会社の株主を兼ねている場合には、特別の利害関係を有する株主の議決権行使によって著しく不当な承認決議がされたとして、決議の取消事由(831条1項3号)や分割の無効事由が問題になり得ます。分割の手続に瑕疵があれば、効力発生日から6か月以内に分割無効の訴えを提起できますが(828条1項9号・10号)、無効事由は限定的に解されており、内紛で問題になる「優良事業だけを新会社に移し、負債を元の会社に残す」という分割は、手続が整っていれば無効にはなりにくいのが実情です。

この種の分割から債権者を守るための規定が、平成26年改正で会社法に設けられました。分割会社が、承継会社に承継されない債務の債権者(残存債権者)を害することを知って分割をした場合には、残存債権者は、承継会社または新設会社に対し、承継した財産の価額を限度として債務の履行を請求できます(759条4項、764条4項)。吸収分割では、承継会社が効力発生時に残存債権者を害することを知らなかったときは請求できません。この請求権は、分割会社が残存債権者を害することを知って分割をしたことを債権者が知った時から2年以内に請求または請求の予告をしなければ消滅し、効力発生日(新設分割では新設会社の成立の日)から10年を経過したときも同様です(759条6項、764条6項)。分割会社について破産手続などが開始したときは行使できず(759条7項、764条7項)、その場合は管財人の否認権の問題に移ります。同じ構造の規定は、事業譲渡についても置かれています(23条の2)。また、新会社が元の会社の商号を続けて使う場合には、新会社は元の会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負い(22条1項)、この規定は会社分割にも類推適用されています(最判平成20年6月10日判時2014号150頁)。内紛で設立される新会社は旧会社と同じ商号や屋号を使うことが多く、債権者にとって使いやすい構成です。

この改正の前から、最高裁は、新設分割によって債務が新設会社に承継されず、債権者異議手続の対象にもならなかった債権者は、民法424条の詐害行為取消権を行使して新設分割を取り消すことができると判断していました(最判平成24年10月12日[出典])。新設分割は会社の組織に関する行為であると同時に財産権を目的とする法律行為の性質を持ち、会社法に詐害行為取消権の行使を否定する明文の規定がないことが理由です。現在は、会社法の直接請求と民法の詐害行為取消しのどちらを使うかを事案に応じて選びます。詐害行為取消権の行使には、被保全債権、会社の無資力、会社の詐害の認識、受益者の悪意といった要件があり、相当な対価を得た処分については要件がさらに加重されます(民法424条の2)。会社が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年、行為の時から10年を経過すると、訴えを提起できません(民法426条)。これらはいずれも債権者の権利です。株主であるというだけでは、詐害行為取消権も直接請求権も行使できません。

実行前の差止め

移転がまだ実行されていない段階では、差止めを検討します。売買契約書、決済の予定日、移転登記の申請、送金の指示、取引先への通知文などから、対象となる行為と実行の予定を特定します。株主(公開会社では6か月前から引き続き株式を有する株主)は、取締役が法令や定款に違反する行為をし、またはそのおそれがある場合に、会社に著しい損害(監査役設置会社では回復することができない損害)が生ずるおそれがあるときは、その行為の差止めを請求できます(360条)。業務監査権限のある監査役には、著しい損害のおそれで足りる差止請求権があり、仮処分で担保も要りません(385条)。組織再編には、法令・定款違反で株主が不利益を受けるおそれがある場合の個別の差止制度もありますが、簡易分割には適用がありません(784条の2、796条の2、805条の2)。差止めの手続は第27講で扱います。

差し止められるのは、法令や定款に違反する行為です。事業上必要な取引を、対立する株主が反対しているというだけの理由で止めることはできません。特別決議を経ない事業の重要な一部の譲渡、取締役会の承認のない利益相反取引、著しく低い対価での役員の会社への資産の移転というように、どの規定に違反するのかと、会社にどのような損害が生じるのかを具体的に示す必要があります。「会社の財産を一切処分してはならない」という抽象的な申立ては認められません。対象となる資産、取引、相手方を特定した申立てにします。

実行後の回復

表は横にスクロールできます。

立場・目的検討する手段限界・追加で確かめること
会社として資産の返還を求める特別決議や取締役会決議を欠くことによる契約の無効、不当利得返還、所有権に基づく返還、損害賠償相手方の善意悪意、第三者への転売の有無、相手方の資力。会社を代表して請求する者を確保できるか
株主として会社の損害を回復する取締役の任務懈怠責任の追及(423条)、株主代表訴訟(847条)回収した金銭は会社に帰属する。損害額と因果関係の立証。利益相反取引では任務懈怠が推定される
決議や分割の効力を争う株主総会決議の取消し・無効確認・不存在確認、会社分割無効の訴え決議取消しは3か月、分割無効は6か月。無効事由の限定。原告適格
債権者として責任財産を守る詐害行為取消し(民法424条)、承継会社・譲受会社への直接請求(会社法759条4項、764条4項、23条の2)被保全債権、詐害の認識、受益者の悪意、2年と10年の期間。承継財産の価額が限度

株主が同時に会社への貸付金などの債権を持っているなら、債権者としての手段を別に検討できます。中小企業では役員や株主が会社に運転資金を貸し付けていることが多く、その貸付金が被保全債権になります。ただし、貸付金があるというだけで詐害行為の要件が満たされるわけではなく、分割や譲渡によって会社の責任財産が減少し、債権の回収が困難になったこと、会社がそれを知っていたことを立証しなければなりません。また、会社として返還や賠償を請求するには、会社を代表して請求を行う者が必要です。移転を実行した役員が代表取締役のままでは、会社自身が請求を起こすことは期待できません。取締役本人に対する責任の追及であれば、監査役による会社代表(386条)や株主代表訴訟で足りますが、移転先の会社に対して無効や返還を請求するには、役員の交代や、職務執行停止と職務代行者選任の仮処分(第26講)によって、会社を代表して請求する者を確保しなければなりません。

人・契約・許認可への影響

事業譲渡は、個々の権利義務を個別に移転させる取引ですから、取引先との契約を移すには相手方の同意が要り、従業員を移籍させるには本人の同意が要ります(民法625条1項)。同意なく移された契約は元の会社に残り、同意なく転籍させられた従業員の労働契約も元の会社との間に残ります。これに対して会社分割は包括承継ですが、労働者の保護のために、承継の対象となる労働者への通知(労働契約承継法2条)、承継される事業に主として従事する労働者が承継の対象から外された場合の異議の申出(同法4条)、主として従事していない労働者が承継の対象とされた場合の異議の申出(同法5条)、労働者の理解と協力を得るための措置(同法7条)に加えて、承継の対象となる労働者との個別の協議(平成12年商法等改正法附則5条)が求められます。この個別の協議がまったく行われなかったか、協議の趣旨に反することが明らかな場合には、労働者は労働契約の承継の効力を争うことができます(最判平成22年7月12日民集64巻5号1頁)。許認可が承継されるかどうかは業法ごとに異なり、事業譲渡では原則として新たな取得が必要で、会社分割でも届出や承認を要するものがあります。「包括承継だから許認可も移る」とは限りません。

資産を取り戻せたとしても、失った取引先の信用や退職した従業員を元の状態に戻すことはできません。回復の請求と並行して、残った事業を維持し、取引先と従業員に対して会社の現状と今後を説明する計画を立てることが必要です。

PRACTICE NOTE

「別会社へ移った」を取引に分解する

A社の主要な取引先との契約、従業員の大半、工場の設備が、代表取締役が設立したX社に移ったように見える、という場面を考えます。取引先がA社との契約を終了しX社と新たに契約したこと、従業員がA社を退職しX社に雇用されたこと、設備がA社からX社に売却されたこと、顧客データがX社に移されたことを、それぞれ別の行為として取り出します。

そのうえで、各行為について、日時、決定した者、相手方、対価、必要だった承認の有無、会社に生じた損害を調べます。設備の売却は取締役会の承認を欠く重要財産の処分か、対価は相当か。取引先の契約終了は取引先の自主的な判断か、代表取締役がA社の情報を使ってX社に誘導したのか。従業員の退職は自発的か、在任中の役員による引抜きか。データの移転は誰の指示によるものか。同じ「流出」でも、行為ごとに、取締役会決議の欠缺による無効、利益相反取引による損害賠償、競業避止義務違反、不正競争防止法上の営業秘密の侵害と、根拠が変わり、集めるべき証拠も変わります。全体を一つの事件として一括して主張するより、行為ごとに根拠を立てた方が、裁判所にとっても判断しやすく、立証も現実的になります。

実務チェック

  • 資産、契約、従業員、データ、許認可を移転の前後で比較し、一覧にする。
  • 行為ごとに、法形式、必要だった機関決定、利益相反の承認、対価の相当性を別々に検証する。
  • 事業譲渡の該当性(有機的一体性と競業避止)と、重要財産の処分の該当性を分けて判断する。
  • 会社、株主、債権者のそれぞれの請求権と、その期限(決議取消し3か月、分割無効6か月、詐害行為取消し2年、直接請求2年)を確認する。
  • 会社として請求を起こす経路(役員の交代、監査役、代表訴訟)を確保する。
  • 実行前なら対象を特定した差止めを、実行後なら回復と事業の維持を同時に進める。

よくある質問

会社分割で資産を移されたら、株主が詐害行為取消しを使えますか。

株主という資格だけでは使えません。詐害行為取消権も、承継会社に対する直接請求権も、会社の債権者の権利です。株主が会社に貸付金などの債権を持っていれば、その債権者として要件を満たす限り行使できます。株主としては、分割の効力発生前なら承認決議の取消しや無効確認、効力発生後は決議の瑕疵を無効事由とする分割無効の訴え、分割を実行した取締役に対する責任追及という別の方法を検討します。なお、分割を承認しなかった債権者も分割無効の訴えを提起できます(828条2項9号・10号)。

総会決議がある売却なら、廉価でも適法ですか。

必要な決議を経たことと、取締役に義務違反がないこととは別です。決議は会社の意思決定として有効でも、著しく低い対価で会社の財産を処分した取締役は、会社に対する善管注意義務や忠実義務の違反として損害賠償責任を負い得ます。相手方が役員の関係会社であれば利益相反取引の規律も働き、任務懈怠が推定されます。多数派が決議で承認したからといって、少数株主が代表訴訟で取締役の責任を追及することは妨げられません。

取引先が自分の意思で新会社と契約したと言っています。争えますか。

取引先が自らの判断で契約先を変えたのであれば、その選択自体を争うことはできません。争点になるのは、在任中の役員が会社の営業上の情報や関係を利用して取引先を新会社に誘導したかどうかです。誘導の事実があれば、取締役の競業避止義務や忠実義務の違反として、会社が失った利益の賠償を求めることができます。取引先とのやり取りの記録、新会社の設立時期、役員が新会社の設立や営業にいつから関与していたかを、時系列で確かめます。詳しくは第22講で扱います。

この講の主な根拠条文・裁判例

  • 会社法〔e-Gov法令検索〕22条1項、23条の2、309条2項11号・12号、348条2項、356条、360条、362条4項、365条、369条2項、385条、386条、423条、428条、467条〜469条、759条、764条、783条、784条の2、789条、796条の2、804条、805条の2、810条、828条、831条1項3号、847条
  • 民法〔e-Gov法令検索〕424条〜426条、625条
  • 会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律〔e-Gov法令検索〕2条、4条、5条、7条。個別協議は商法等の一部を改正する法律(平成12年法律第90号)附則5条
  • 最大判昭和40年9月22日民集19巻6号1600頁営業(事業)の譲渡とは、一定の営業目的のため組織化され有機的一体として機能する財産の全部または重要な一部を譲渡し、譲受人が営業活動を承継し、譲渡人が競業避止義務を負う結果を伴うものをいうとした判例
  • 最判昭和40年9月22日民集19巻6号1656頁、最判平成21年4月17日民集63巻4号535頁取締役会の決議を経ずに代表取締役がした重要財産の処分は、相手方が決議を経ていないことを知りまたは知り得たときに限り無効になり、その無効は原則として会社のみが主張できるとした判例
  • 最大判昭和43年12月25日民集22巻13号3511頁、最判昭和48年12月11日民集27巻11号1529頁承認を欠く利益相反取引について、第三者との関係では相手方の悪意を会社が立証しなければ無効を主張できず、取締役との直接取引では会社が無効を主張できるとした判例
  • 最判昭和61年9月11日判時1215号125頁株主総会の特別決議を経ない営業譲渡は無効であり譲受人からも無効を主張できるが、長期間経過後の主張が信義則に反して許されない場合があるとした判例
  • 最判平成20年6月10日判時2014号150頁商号を続用する会社の債務弁済責任の規定(22条1項)を会社分割に類推適用した判例
  • 最判平成22年7月12日民集64巻5号1頁会社分割に伴う労働契約の承継について、承継の対象となる労働者との個別協議がまったく行われず、または協議の趣旨に反することが明らかな場合には、労働者は承継の効力を争えるとした判例(日本IBM事件)
  • 最判平成6年1月20日民集48巻1号1頁重要な財産の処分に当たるかどうかは、財産の価額、総資産に占める割合、保有目的、処分行為の態様、会社における従来の取扱い等を総合的に考慮して判断すべきとした判例
  • 最判平成24年10月12日民集66巻10号3311頁〔裁判所ウェブサイト〕新設分割によって債務が承継されず債権者異議手続の対象にもならなかった債権者は、民法424条の詐害行為取消権を行使して新設分割を取り消すことができるとした判例(平成26年改正前の事案)

条文のリンクは法令本文へ移動します。記載の条番号から各規定をご覧ください。裁判例のうち裁判所ウェブサイトに掲載されているものは、裁判例検索で裁判年月日から原文を確認できます。旧商法下の判例は、判断の前提と現行法との違いに注意してお読みください。

公開日 2026年7月1日/改訂日 2026年8月1日/改訂日 2026年9月21日

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