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『非上場株式27講 ― 売れない株の教科書 ―』【第10講】

定款に書けないことは契約で縛る ― 株主間契約という設計図:「1株いくら」を将来の紛争の前に決めておく唯一の方法 ―

『非上場株式27講 ― 売れない株の教科書 ―』【第10講】

10第Ⅱ部 会社の守り編 ― 株主管理と予防設計第10講

定款に書けないことは契約で縛る
― 株主間契約という設計図:「1株いくら」を将来の紛争の前に決めておく唯一の方法 ―

「兄と私で50%ずつ持って会社をやっています。今は仲がいいのですが、どちらかが辞めるとき、亡くなったとき、意見が割れたときのことを、何も決めていません。定款を見直せば足りますか」

「後継者の長男に6割、次男に4割の株を渡す予定です。次男は経営に関わりません。将来、次男が株を売りたいと言い出したとき、いくらで誰が買うのかを今のうちに決めておけませんか」

「取引先と共同で子会社を作ります。相手は『株主間契約を結びましょう』と言っていますが、どんな条項を入れるべきか分かりません」

この講の結論

第9講で見た定款・種類株式による設計には、三つの限界があります。登記や定款で内容が外部に見えること、変更に株主総会の特別決議や全員同意が要ること、そして会社法が用意した型の中でしか設計できないことです。この隙間を埋めるのが株主間契約です。株主同士(必要なら会社も加えて)の合意である契約は、会社法の型に縛られず、当事者だけが知る柔軟なルールを作ることができます。合弁会社やスタートアップの世界では常識ですが、同族会社・親族株主の間でこそ真価を発揮するというのが、株主間紛争の出口を日常的に見ている当事務所の実感です。

株主間契約の効力は、原則として当事者間の債権的な効力にとどまり、契約に反する議決権行使や株式譲渡が当然に無効になるわけではありません。裁判例は、契約の有効性を認めつつ、履行の強制には慎重な姿勢を保ってきました。だからこそ、違約金、買取オプション、定款への「格上げ」という三つの手当を重ねる設計が必要です。それでも株主間契約には、定款にはできない決定的な機能があります。非上場株式紛争の最大の争点である「1株いくらか」を、紛争の前に合意で固定できることです。「純資産価額方式で算定し、直近決算の数値を用いる」という一文が、将来の数百万円の鑑定費用と数年の争いを消してくれることがあります。

1定款の限界を埋める私的自治 ― なぜ契約なのか

第9講で見たとおり、非公開会社は種類株式や属人的な定めを使って、かなり自由に株式を設計できます。しかし定款による設計には、三つの限界があります。

第一に、可視性です。種類株式の内容は登記され(911条3項7号)、定款は株主と債権者がいつでも閲覧できます(31条2項)。「先代が拒否権を持っている」「従業員株主の株式には取得条項がある」という設計は、取引先・金融機関・従業員に知られることを前提にしなければなりません。第二に、変更の重さです。定款変更には株主総会の特別決議が必要で(466条、309条2項11号)、取得条項の追加には全員同意(110条・111条1項)、属人的な定めの新設には総株主の半数以上かつ議決権4分の3以上(309条4項)が要ります。事情が変わったときに柔軟に直すことができません。第三に、会社法の型です。定款で定められるのは、会社法が「定款で定めることができる」と認めた事項に限られます。「株式を売るときの価格の算定式」「離脱した株主への競業避止義務」「意見が割れたときの協議と調停の手順」「少数株主への月次資料の提供義務」といった事項は、定款の型には収まりません。

この三つの隙間を埋めるのが株主間契約です。株主同士の契約は、契約自由の原則(民法521条)のもとで、法令や公序良俗に反しない限り、当事者が望むどんなルールでも作ることができます。登記も閲覧もされず、当事者の合意だけで変更でき、会社法の型に縛られません。逆に、契約の効力は原則として当事者だけに及び、契約に反する行為が当然に無効になるわけではないという弱点があります。定款と契約は、互いの弱点を補い合う関係にあります。

図解A 定款・種類株式と株主間契約 ― 何が違い、どう補い合うか

定款・種類株式(第9講)会社法が認めた型の中で設計。会社・全株主・第三者に効力が及ぶ(組織法的効力)弱点:登記・閲覧で見える/変更が重い/型の外は書けない
株主間契約(本講)契約自由の原則で自由に設計。当事者間の債権的効力弱点:契約に反する行為が当然無効になるわけではない/契約に加わらない株主を縛れない
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定款に置くもの譲渡制限、取得条項、種類株式の内容、売渡請求の定め ― 会社・第三者への効力が必要な骨格
契約に置くもの価格算定式、役員指名の配分、事前承諾事項、先買権の手順、デッドロック解消、競業避止、情報提供 ― 柔軟性と秘匿性が必要な運用ルール
両方に置くもの契約の重要条項を、可能な範囲で定款・種類株式に「格上げ」して二重に守る(第8節)

図解A 定款は骨格、契約は運用ルール。重要事項は両方に書く

株主間契約は、合弁会社やベンチャー投資の場面では当然の手続として結ばれています。しかし当事務所が同族会社の紛争を扱ってきた経験からいえば、本当に契約が必要だったのは、兄弟で株を分けた会社、後継者と非後継者に株を渡した会社、幹部社員に株を持たせた会社です。「身内だから契約なんて」という感覚が、10年後に「身内だからこそ収まらない」紛争を生みます。

2株主間契約の主要条項メニュー

株主間契約に盛り込まれる条項を、目的別に一覧にします。合弁契約やベンチャー投資契約で発達した用語(英語の略称)が多いので、併記しておきます。以下の節で主要なものを順に見ていきます。

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条項内容何を防ぐか
議決権拘束条項(役員指名権、事前承諾事項)各株主が指名できる取締役の数を配分し、重要事項(増資、組織再編、重要財産の処分、役員報酬など)には少数株主の事前承諾を要するとする多数派の暴走/少数派の締出し
譲渡制限・先買権(Right of First Refusal)・同意権第三者へ売る前にまず他の株主に同条件で買う機会を与える。または他の株主の同意なく譲渡しない部外者・株式買取業者への株式流出(第26講)
売却参加権(Tag Along)・強制売却参加(Drag Along)多数派が第三者に売るとき、少数派も同条件で売る権利/多数派が少数派の株式も同条件で売却に巻き込む権利少数株主の置き去り/M&Aの頓挫
退任・死亡時買取条項(プット・コールオプション)役員退任・退職・死亡・契約違反などの事由が生じたときに、一定の算定式で株式を買い取る(買い取らせる)退職者・相続人による株式の塩漬け、価格の争い
デッドロック解消条項協議→第三者による調停→買取オプション(一方が他方の株式を買い取る)→解散、という段階的手続50対50の膠着(第24講)
情報提供条項少数株主への計算書類・月次試算表・取締役会資料の定期提供情報格差による不信と帳簿閲覧紛争(第7講)
配当政策条項一定の利益が出た場合の配当の方針(配当性向、最低配当額)「無配のまま多数派だけが役員報酬を得る」構造への不信(企業内部紛争36講・第21講)
競業避止・秘密保持条項株主である間および離脱後一定期間の競業禁止と情報の管理離脱した株主による事業・顧客の持ち出し(同・第34講)
違約金・救済条項違反時の違約金、損害賠償の予定、違反者の株式の強制買取(ペナルティ価格)契約の実効性の確保(第8節)

図表1 株主間契約の主要条項メニュー ― 同族会社では上から5つと情報提供・配当が中心になる

3議決権拘束条項 ― 役員指名権と事前承諾事項、そして裁判例

議決権拘束条項は、株主が株主総会でどのように議決権を行使するかを、あらかじめ契約で約束するものです。もっとも多い内容は、役員指名権の配分です。「甲は取締役3名、乙は取締役2名を指名でき、各株主は相手方の指名する候補者の選任議案に賛成する」といった定めで、持株比率どおりの多数決なら少数派が一人も取締役を出せない状況を避けることができます。もう一つは事前承諾事項(拒否権事項)です。「増資、組織再編、重要な財産の処分、一定額以上の借入、役員報酬の総額の変更については、乙の事前の書面による承諾を要する」といった定めで、多数派の暴走に歯止めをかけます。第9講で見た拒否権付種類株式(黄金株)と同じ機能を、登記されない契約で実現するものです。

議決権拘束契約の有効性そのものは、裁判例で認められています。東京高裁は、株主間で特定の2名を取締役に選任する旨の合意がされた事案で、その合意は有効であり、株主は総会において合意に従った議決権を行使すべき義務を負うと判断しました(東京高判平成12年5月30日判時1750号169頁)。問題は、その義務をどこまで裁判所が強制してくれるかです。

この点について、裁判例は慎重な姿勢を保ってきました。合弁会社の株主間契約に基づいて、相手方株主が株式交換の承認議案に賛成する議決権行使の差止めを求めた仮処分事件で、名古屋地裁は、株主間契約に基づく議決権行使の差止めは、他の株主にも影響を及ぼすことから原則として認められず、株主全員が契約の当事者であり、かつ契約の内容が明確に特定の議決権行使を求めるものである場合に限って認められる余地があるとして、申立てを却下しました(名古屋地決平成19年11月12日金判1319号50頁)。また、株主間の取締役選任合意に基づいて、今後の株主総会で特定の候補者の選任議案に賛成することを命じる判決を求めた事件で、東京高裁は、株主間契約に法的拘束力が認められるかは、契約当事者、契約内容、締結の目的、株式・議決権の保有割合、締結時期等を踏まえて、当事者が法的拘束力を生じさせる意思を有していたか、単なる紳士協定にとどめる意思であったかによって判断すべきであるとした上で、当該事案の合意については議決権行使の履行を強制できる法的拘束力はないと判断しました(東京高判令和2年1月22日金判1592号8頁、原審東京地判令和元年5月17日金判1569号33頁)。

他方で、近時は履行の強制を認める方向の裁判例も現れています。令和4年の東京地裁の仮処分決定(公刊物には未登載と報告されています)では、株主間契約の当事者である株主が、他の当事者に対し、自らを取締役に選任する議決権行使などを求めた申立てについて、契約に沿った議決権行使の履行を強制する内容の仮処分命令が発令されたと紹介されています。裁判例の流れをまとめると、次のようになります。

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裁判例事案判断
東京高判平成12年5月30日
判時1750号169頁
株主間で特定の2名を取締役に選任する合意合意は有効。株主は合意に従った議決権行使をすべき義務を負う
名古屋地決平成19年11月12日
金判1319号50頁
合弁会社の株主間契約(譲渡制限条項)に基づき、株式交換承認議案への賛成の議決権行使の差止めを求めた仮処分却下。議決権行使の差止めは他の株主に影響するため原則として認められず、株主全員が当事者で契約内容が明確な場合に限り余地がある
東京地判令和元年5月17日金判1569号33頁/東京高判令和2年1月22日金判1592号8頁株主間の取締役選任合意に基づき、特定候補者の選任議案への賛成を命じる判決を求めた請求棄却。法的拘束力の有無は当事者・内容・目的・保有割合・締結時期から当事者の意思を判断する。本件合意は履行強制を可能とする法的拘束力を持たない
東京地決令和4年6月24日(公刊物未登載と報告)株主間契約の当事者が、自らを取締役に選任する議決権行使等を求めた仮処分契約に沿った議決権行使の履行を強制する内容の仮処分命令を発令したと紹介されている

図表2 議決権拘束契約をめぐる裁判例 ― 有効性は認められるが、履行強制は契約の書き方に左右される

これらの裁判例から実務が学ぶべきことは明確です。第一に、株主全員を契約の当事者にすること。一部の株主だけの契約は、契約に加わらない株主への影響を理由に強制が否定されやすくなります。第二に、法的拘束力を持たせる意思を契約書に明記すること。「本契約は法的拘束力を有し、各当事者は本契約に定める内容に従って議決権を行使する義務を負う」という一文と、違反した場合の具体的な救済(違約金、買取オプション)を書くことで、「紳士協定にすぎない」という認定を避けます。第三に、存続期間と承継を定めること。当事者の死亡や株式の譲渡があったときに契約がどうなるかを決めておかなければ、相続人の代で効力が争われます。第四に、会社を契約の当事者に加えることを検討すること。会社が当事者であれば、会社に対する契約上の義務(たとえば契約に反する譲渡の名義書換をしない義務)を構成しやすくなります。

4株式の譲渡に関する条項 ― 先買権・同意権・タグアロング・ドラッグアロング

株式は自由に譲渡できるのが原則です(127条)。定款による譲渡制限(107条1項1号)は、会社の承認を要するという形でこの自由を制限しますが、承認するかどうかを決めるのは会社(取締役会または株主総会)であり、他の株主が直接コントロールできるわけではありません。また、譲渡承認請求がされれば、会社は承認するか、自ら買い取るか、指定買取人を指定するかを2週間以内に決めなければならず、買取価格は最終的に裁判所が決めることになります(第3講・第4講)。株主間契約による譲渡制限は、この定款上の仕組みの手前で、株主同士の約束として株式の動きをコントロールするものです。

契約による譲渡制限が有効かどうかは、株式譲渡自由の原則との関係で争われてきましたが、最高裁は、従業員持株制度において退職時に取得価額と同額で株式を譲渡する旨の合意を、会社法127条(当時の商法204条1項)や公序良俗に反しないとして有効と認めています(最判平成7年4月25日集民175号91頁、最判平成21年2月17日判時2038号144頁。第11講)。株主間契約による先買権や同意権も、当事者間の合意として有効であることに争いはありません。ただし、契約に反して第三者に譲渡された場合、その譲渡自体が無効になるわけではなく、違反した株主に対する損害賠償や違約金の請求にとどまるのが原則です。だからこそ、契約による譲渡制限は、定款上の譲渡制限(会社の承認)と組み合わせて二重にかけておく必要があります。

図解B 先買権(Right of First Refusal)の流れと、定款上の譲渡制限との二重構造

① 譲渡の申出株式を売りたい株主は、譲渡先・数量・価格・条件を他の株主に書面で通知する契約上の義務。違反は違約金の対象
② 先買権の行使期間他の株主は一定期間(30〜60日程度)内に、同条件で買い取るかを回答する複数の株主が行使すれば持株比率で按分
③ 行使されなければ通知した条件で第三者に譲渡できる。ただし条件を変えるなら再度①から「同条件」の担保が肝
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定款上の譲渡制限(136条以下)先買権が行使されず第三者に売る場合でも、会社の承認が必要。会社は不承認とし、自ら買い取るか指定買取人を指定できる契約と定款の二重の関門
契約違反の譲渡があったら譲渡自体は無効にならないが、違約金・損害賠償。会社が当事者なら名義書換拒否の根拠を構成できる場合がある指定買取人を契約であらかじめ決めておく設計も有効

図解B 契約は「株主同士の手前の関門」、定款は「会社の関門」。二重にかける

売却参加権(タグアロング)と強制売却参加権(ドラッグアロング)は、M&Aの場面のための条項です。タグアロングは、多数派が第三者に株式を売るとき、少数派も同じ条件で自分の株式を売る権利で、少数派が「買い手のいない株式を持ったまま置き去りにされる」ことを防ぎます。ドラッグアロングは、多数派が会社全体を売却するとき、少数派の株式も同条件で売却に巻き込む権利で、少数派の反対によるM&Aの頓挫を防ぎます。事業承継のためにM&Aを選択肢に入れている会社では、後継者以外の相続人に株式を渡す前に、この二つを契約に入れておくことが、将来の出口を確保することになります。

5退任・死亡時の買取条項と価格算定式 ― 「1株いくら」を事前に固定する

本連載の第2講から第4講で見たとおり、非上場株式の紛争の最大の争点は「1株いくらか」です。譲渡承認請求に伴う売買価格の決定(144条)でも、相続人等に対する売渡請求に伴う価格決定(177条)でも、当事者の合意がなければ裁判所が価格を決め、そのために鑑定が行われ、数百万円の費用と年単位の時間がかかります(第25講)。株主間契約の買取条項は、この争いを紛争の前に消すことができる、ほとんど唯一の手段です。

買取条項の構造は、①買取事由、②買取義務者(または買取権者)、③価格算定式、④手続と期限、の四つです。買取事由には、役員の退任、従業員の退職、死亡、後見開始、契約違反、競業などを列挙します。買取義務者は、他の株主、会社(自己株式の取得、第12講)、または会社が指定する第三者で、事由ごとに買取りを義務とするか(プットオプション:株主が売る権利)、権利とするか(コールオプション:他の株主が買う権利)を決めます。そして価格算定式が、この条項の心臓部です。

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価格算定式の選択肢書き方の例利点と落とし穴
簿価純資産方式「買取事由が生じた日の直前の事業年度末の貸借対照表上の純資産額を発行済株式総数で除した額」計算が一義的で争いが少ない。含み益(不動産など)が反映されず、株主側に不利になりうる。従業員株主には広く使われる
時価純資産方式「直前事業年度末の資産を時価で評価し直した純資産額を基礎とする。不動産は固定資産税評価額(または路線価)を用いる」含み益を反映。時価の算定方法(どの評価額を使うか)を具体的に書かないと、そこが新たな争点になる
税務上の評価額(財産評価基本通達)「相続税財産評価基本通達に定める取引相場のない株式の評価方法により算定した額(原則的評価方式による)」税理士が毎年計算しており数字が出やすい。ただし通達の評価方法は国税庁の有識者会議で見直しが検討されており(第2講)、将来の数字が動く可能性がある。配当還元方式か原則的評価方式かを明記する必要
収益還元・DCF方式「直近3期の平均税引後利益を○%で資本還元した額」継続企業の価値を反映。還元率や利益の定義(役員報酬の調整など)を詳細に定めないと機能しない
複数方式の加重平均「簿価純資産方式による額と収益還元方式による額を1対1で加重平均した額」裁判所の価格決定に近い形。計算は複雑になるが、当事者双方の納得を得やすい
第三者算定「当事者が合意して選任する公認会計士が算定した額。合意できないときは○○が指名する者」柔軟だが費用と時間がかかる。算定者の選任方法を決めておかないと、そこで止まる
事由別の価格「自己都合退任の場合は簿価純資産の80%、死亡・会社都合の場合は100%、契約違反の場合は50%」行動へのインセンティブを組み込める。著しく低い価格は公序良俗違反を争われる余地があるため、事由と価格の対応に合理性が必要

図表3 価格算定式の選択肢 ― 「争いの余地がない書き方」を選ぶことが最優先

算定式を選ぶときの基準は、「理論的に正しい価格」ではなく、「計算の過程に争いの余地がない書き方」です。どれほど精緻な算定式でも、数値の取り方に解釈の幅があれば、紛争時にはそこが争点になります。当事務所では、簿価純資産方式を基本にして、不動産の含み益だけを固定資産税評価額で調整する、といった簡素な設計を勧めることが多くあります。第2講で見たように、株式には「4つの値段」があり、どの値段を使うかで数倍から十数倍の差が出ます。契約でその一つを選んでおくことは、将来の当事者の双方にとって、鑑定に委ねるより予測可能性が高い結果をもたらします。

もう一つ、契約上の価格算定式と会社法上の価格決定手続との関係を理解しておく必要があります。株主間契約に基づく株式の売買は、当事者間の任意の売買ですから、契約に定めた算定式がそのまま価格になります。他方、契約を経由せずに譲渡承認請求(136条)や売渡請求(176条)の手続に進めば、価格は裁判所が「一切の事情を考慮して」決めることになり(144条3項、177条3項)、契約上の算定式が裁判所を直接拘束するわけではありません。契約の買取条項を機能させるには、当事者に契約上の手続を使わせる仕組み、つまり契約外の手続をとった場合の違約金や、契約上の価格での買取オプションが必要です。

6デッドロック解消条項 ― 50対50が止まったときの出口

兄弟や共同創業者が50%ずつ株式を持つ会社は、どちらも単独では株主総会の普通決議さえ通せません。取締役の選任ができず、任期満了後の取締役が権利義務を承継したまま(346条1項)会社が漂流する、という事態が起きます。これがデッドロックです。会社法上の最終的な解決手段は解散の訴え(833条1項)ですが、「やむを得ない事由」という重い要件があり、認められても会社は消滅します(第24講)。デッドロック解消条項は、この最終兵器の前に、当事者自身で出口を用意するものです。

図解C デッドロック解消条項の段階的手続

第1段階 協議一定の事項について合意できない状態が○日続いたら、各当事者の代表者による協議を義務づける期限を切ることが重要
第2段階 第三者の関与あらかじめ定めた調停人(顧問弁護士以外の弁護士、公認会計士など)による調停。または弁護士会の紛争解決センター等のADR調停案に拘束力を持たせるかは選択
第3段階 買取オプション一方が他方の株式を買い取る。価格の決め方が設計の核心(下記)「会社を続ける側」と「去る側」を決める仕組み
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買取オプションの価格決定の型①契約の算定式による価格 ②一方が価格を提示し、他方が「その価格で売る」か「その価格で買う」かを選ぶ(提示者は高すぎても安すぎても損をするため公正な価格を出す誘因が働く) ③双方が封印入札し高値を付けた側が買う
第4段階 最終手段いずれも機能しなければ、会社の解散・清算に合意する(または解散の訴えを妨げない)この段階を書いておくこと自体が、前の段階での合意を促す

図解C 「協議→調停→買取→解散」の順に、解決の強制力を上げていく

第3段階の②の型は、合弁契約の世界では古くから使われている仕組みで、価格を提示する側が「自分がその価格で買わされるかもしれない」と知っているために、公正な価格を提示する動機が生まれます。同族会社の兄弟間で使うには心理的な抵抗がありますが、「もめたときに、どちらが会社を続けるかを決める公平なルール」として、平時に合意しておく価値は大きいものです。

7情報提供・配当・競業避止 ― 少数株主を「納得させ続ける」条項

株主間契約は、多数派を縛る道具であると同時に、少数派に「株を持ち続ける理由」を与える道具でもあります。非上場会社の少数株主が株式の売却を求めて動き出す典型的な動機は、①情報が来ない、②配当がない、③多数派だけが役員報酬で利益を得ている、という三つの不満です(第20講)。これらは、法律上の権利行使(帳簿閲覧請求、株主提案、代表訴訟)の前に、契約で先回りして解消できます。

情報提供条項は、会社(または多数派株主)が少数株主に対して、計算書類、月次または四半期の試算表、取締役会の議事録や資料を、定期的に提供することを約束するものです。会社法上、3%未満の株主には計算書類と議事録の閲覧権しかなく(442条3項、318条4項)、会計帳簿を見るには3%と請求理由が必要です(433条、第7講)。契約でこれを上回る情報提供を約束することは、少数株主の「会社は何かを隠している」という疑念を消し、帳簿閲覧紛争の火種を除く効果があります。

配当政策条項は、「各事業年度の当期純利益の○%以上を配当する」「配当を行わない場合はその理由を書面で説明する」といった形で、無配の常態化を防ぎます。非上場会社では、多数派が役員報酬を受け取り、少数派は配当も売却もできないという構造が、紛争の根にあります(企業内部紛争36講・第21講)。配当の約束は、少数株主にとって株式を持ち続ける経済的な理由になり、多数派にとっては買取請求のプレッシャーを減らします。

競業避止・秘密保持条項は、離脱した株主が事業や顧客を持ち出すことを防ぐものです。取締役は在任中、競業について株主総会(取締役会)の承認を要しますが(356条1項1号、365条1項)、退任後は法律上の競業避止義務を負いません。株主としての競業避止義務も法律上はありません。契約で「株主である間および株式を譲渡した後○年間は、会社と競合する事業を行わない」と定めることで、退任後・離脱後の競業を抑えることができます。ただし、職業選択の自由との関係で、期間・地域・対象事業が合理的な範囲に限られていなければ、公序良俗違反として無効になる余地があります。

8契約の効力と実効性 ― 債権的効力の壁を越える三つの手当

ここまで繰り返してきたとおり、株主間契約は原則として当事者間の債権的効力にとどまります。契約に反する議決権行使がされても、会社を当事者としない契約であれば、株主総会決議そのものの効力は原則として左右されません。契約に反する株式譲渡がされても、譲渡自体が無効になるわけではありません。契約違反に対する法律上の救済は、損害賠償請求(民法415条)が基本ですが、株主間契約の違反で「いくらの損害が生じたか」を立証することは、多くの場合、極めて困難です。この壁を越えるために、実務では三つの手当を重ねます。

図解D 債権的効力の壁を越える三つの手当

手当① 違約金・損害賠償額の予定「本契約に違反した当事者は、違約金として○○円(または保有株式の評価額の○%)を支払う」(民法420条)損害の立証を不要にする。額が過大なら公序良俗で減額される余地
手当② 違反時の買取オプション「違反した当事者は、他の当事者の請求により、その保有株式を算定式による価格の○%で売り渡す」(コールオプション)違反者を株主から退出させる。ペナルティ価格の合理性が必要
手当③ 定款・種類株式への格上げ契約上の譲渡制限を定款の譲渡制限(107条)に、事前承諾事項を拒否権付種類株式(108条1項8号)に、買取条項を取得条項(108条1項6号)に組み込む会社・第三者に対する効力を獲得。第9講の決議要件に注意

図解D 契約だけ、定款だけではなく、重要事項は両方に書いて二重に守る

手当①の違約金は、株主間契約を「紳士協定」から「法的拘束力のある契約」に変える、もっとも実務的な方法です。第3節で見た東京高裁令和2年判決は、法的拘束力の有無を当事者の意思から判断するとしましたが、違約金条項が書かれている契約を紳士協定と認定することは困難です。手当②は、契約に違反した株主を株主から退出させる仕組みで、議決権拘束や競業避止のような「差止めが難しい義務」の実効性を確保します。手当③は、契約の中でもとくに重要な事項について、会社法上の組織法的効力を持たせるものです。契約による譲渡制限は当事者を縛るだけですが、定款による譲渡制限は会社が承認を拒めるという形で第三者にも効力を持ちます。契約による事前承諾事項は違反しても決議は有効ですが、拒否権付種類株式であれば種類株主総会の決議がない限り決議は効力を生じません(323条)。

三つの手当を重ねても、契約に加わらない株主を縛ることはできません。相続によって株式を取得した相続人が契約上の地位を承継するかどうかも、契約に明記しておく必要があります。「本契約上の地位は、株式の譲受人および相続人に承継される。当事者は、株式を譲渡する場合、譲受人に本契約への加入を義務づける」といった条項と、加入しない譲受人への譲渡を禁じる条項を組み合わせておくのが実務です。

PRACTICE NOTE

同族会社向け株主間契約の設計手順

当事務所が同族会社の株主間契約を設計するときの手順を示します。合弁契約のひな形から始めるのではなく、その会社の紛争シナリオから始めます。

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手順作業要点
① 紛争シナリオを描くこの会社で、誰と誰が、どういうきっかけで、いつ対立しうるかを列挙する(後継者と非後継者、兄弟、創業者と幹部、株主の死亡、離婚、認知症、買取業者の登場)シナリオが条項を決める。シナリオのない条項は入れない
② 定款と契約に振り分けるシナリオごとに、定款・種類株式で対応するもの(第9講)と契約で対応するものを分け、重要事項は両方に置く可視性・変更の重さ・会社法の型の三つの観点
③ 当事者を決める株主全員を当事者にする。会社を当事者に加えるかを検討する。将来の株主(相続人・譲受人)の加入義務を定める一部株主だけの契約は履行強制が否定されやすい
④ 価格算定式を決める買取条項・デッドロック条項・違反時オプションで共通に使う算定式を、税理士と数字を確認しながら決める。事由別の価格差をつけるか検討「計算過程に争いの余地がない書き方」を最優先。試算して当事者に数字を見せる
⑤ 議決権拘束と事前承諾事項を決める役員指名権の配分、事前承諾を要する事項のリスト。法的拘束力を持たせる意思の明記事前承諾事項は多すぎると経営が止まる。金額基準で絞る
⑥ 譲渡・離脱・デッドロックの手続を決める先買権の通知・期間・按分、タグ/ドラッグアロング、退任・死亡・後見開始時の買取手続、デッドロックの段階的手続期限を切る。手続が止まったときの次の段階を必ず書く
⑦ 実効性の手当を入れる違約金、違反時の買取オプション、定款への格上げ、契約上の地位の承継、準拠法・管轄・存続期間・終了事由存続期間は「株主でなくなるまで」「会社が上場するまで」など終わりを明記
⑧ 定期的に見直す株主の異動、相続、事業の変化に応じて契約を見直す時期(例:3年ごと、株主の異動時)を契約に書く結んだまま忘れられた契約は、紛争時に「時代遅れの条項」として争われる

手順④で税理士と数字を確認することは、省略できません。算定式は文章としては簡単に書けますが、その会社の実際の貸借対照表と過去数年の利益に当てはめて「いま買取事由が起きたら1株いくらになるか」を試算し、当事者全員がその数字を見て納得することが、将来の紛争を消す条件です。「純資産方式で」と書いただけの契約が、10年後に「1株30万円か3万円か」の争いを生んだ例を、私たちは知っています。

実務チェック

  • 株主が2人以上いる会社で、「誰かが辞めるとき・亡くなるとき・意見が割れるとき」のルールを、定款または契約で決めているか。
  • 株主間契約を結ぶ場合、株主全員が当事者になっているか。会社を当事者に加えるかを検討したか。相続人・譲受人の加入義務を定めているか。
  • 買取条項の価格算定式は、計算過程に解釈の幅がない書き方になっているか。実際の数字で試算して当事者全員が確認したか。
  • 議決権拘束条項に、法的拘束力を持たせる意思と、違反時の違約金・買取オプションが明記されているか。
  • 先買権の通知方法・行使期間・按分ルールと、行使されなかった場合の手続が書かれているか。定款上の譲渡制限と二重になっているか。
  • 50対50など膠着しうる持株構成の会社で、協議→調停→買取→解散の段階的なデッドロック解消手続を定めているか。
  • 契約の重要事項(譲渡制限、事前承諾事項、買取条項)を定款・種類株式に格上げしているか。その決議要件(第9講)を満たせる時期に実行したか。
  • 契約の存続期間・終了事由・見直し時期が書かれているか。

よくある質問

株主間契約で「取締役の選任には相手の同意が必要」と決めても、相手が守らなければ意味がないのではありませんか。

契約に反する議決権行使がされた場合、会社を当事者としない契約であれば、株主総会決議そのものの効力は原則として左右されず、救済は損害賠償や違約金にとどまります。裁判例も、議決権拘束契約の有効性は認めつつ(東京高判平成12年5月30日判時1750号169頁)、履行の強制には慎重で、株主全員が当事者であり契約内容が明確な場合に限って差止めの余地を認めたもの(名古屋地決平成19年11月12日金判1319号50頁)や、紳士協定にすぎないとして拘束力を否定したもの(東京高判令和2年1月22日金判1592号8頁)があります。そのため実務では、①違約金条項で法的拘束力の意思を明確にし、②違反時に違反者の株式を買い取れるオプションを置き、③事前承諾事項を拒否権付種類株式(会社法108条1項8号)として定款にも組み込む、という三つの手当を重ねます。③まで行えば、種類株主総会の決議のない決議は効力を生じません(323条)。

「株を売るときは純資産方式で」と契約に書いておけば、将来の価格の争いは防げますか。

書き方によります。「純資産方式」だけでは、簿価か時価か、時価ならどの評価額(固定資産税評価額、路線価、鑑定評価)を使うか、どの時点の貸借対照表を使うか、といった点が新たな争点になります。「買取事由が生じた日の直前の事業年度末の貸借対照表上の純資産額を、発行済株式総数(自己株式を除く)で除した額。ただし土地については固定資産税評価額と帳簿価額の差額を加算する」というように、計算の過程に解釈の幅がない書き方が必要です。また、契約に基づく任意の売買であれば算定式がそのまま価格になりますが、契約を経由せず譲渡承認請求や売渡請求の手続に進まれた場合、価格は裁判所が決めることになり(会社法144条3項、177条3項)、算定式が裁判所を直接拘束するわけではありません。契約上の手続を使わせるための違約金や買取オプションを併せて置くことが必要です。

兄弟で50%ずつ持っています。意見が割れたら会社はどうなりますか。契約で何ができますか。

50対50では、どちらも単独で普通決議を通せず、取締役の選任すらできなくなります。任期満了後の取締役は後任が選ばれるまで権利義務を承継しますが(会社法346条1項)、会社の意思決定は止まります。会社法上の最終手段は解散の訴え(833条1項)ですが、「やむを得ない事由」という重い要件があり、認められれば会社は消滅します(第24講)。株主間契約のデッドロック解消条項は、その前に「協議→第三者による調停→一方が他方の株式を買い取る→それでも解決しなければ解散に合意する」という段階的な手続を用意するものです。買取の価格は、契約の算定式で決めるか、一方が提示した価格で他方が「売る」か「買う」かを選ぶ方式(提示者に公正な価格を出す動機が働く)などがあります。仲がよい今のうちに決めておくことが、この条項が機能する唯一の条件です。

契約で「株式を第三者に売らない」と約束させても、売られてしまったら無効にできますか。

契約による譲渡制限は当事者間で有効ですが(最判平成7年4月25日集民175号91頁参照)、契約に反する譲渡自体が無効になるわけではなく、違反した株主への損害賠償や違約金の請求が原則的な救済です。譲渡を実際に止めるには、定款上の譲渡制限(会社法107条1項1号)と組み合わせる必要があります。定款に譲渡制限があれば、会社は譲渡を承認せず、自ら買い取るか指定買取人を指定することができます(136条以下)。株主間契約で「会社が不承認とした場合の指定買取人は他の株主とする」「契約に反して譲渡した株主は違約金を支払う」と定め、会社も契約の当事者に加えておくことで、契約と定款が連動して機能します。株式買取業者への譲渡が問題となった裁判例については第26講で扱います。

後継者以外の子どもにも株を渡す予定です。株主間契約は誰と誰の間で結ぶのですか。

株式を持つことになる人全員です。後継者と非後継者だけでなく、現在の株主である親も当事者に加え、必要なら会社も加えます。内容としては、非後継者が株式を売りたくなったときの買取条項(買取義務者、価格算定式、手続)、非後継者への情報提供と配当の方針、M&Aの際のタグアロング・ドラッグアロング、そして相続人が契約上の地位を承継することを定めます。あわせて第9講の種類株式(非後継者には配当優先無議決権株式)と、第19講の遺留分に関する民法の特例(除外合意・固定合意)を組み合わせるのが、事業承継の標準的な設計です。株を渡す前、当事者の関係が良好なうちに結ぶことが前提で、渡した後では非後継者に契約を結ぶ動機がなくなります。

おわりに ― いつ結ぶか。答えは「今」

株主間契約は、当事者の関係が良好なうちにしか結べません。共同創業のとき、親族に株を分けるとき、後継者に承継するとき。節目ごとに「もめたときのルール」を合意しておくことは、縁起でもない話に聞こえます。しかし遺言と同じで、備えた家族ほどもめないのです。そして株主間契約の最大の効用は、条項が実際に発動されることではなく、「もめたらこうなる」と全員が知っていることで、そもそも紛争が起きにくくなることにあります。

明徳法律事務所(大阪市西区)では、同族会社・共同経営会社向けの株主間契約のオーダーメイド設計を、定款・種類株式の設計(第9講)、事業承継の設計(第Ⅳ部)、税理士との共同による価格算定式の試算とセットでお引き受けしています。株主間紛争の出口を日常的に扱っている立場から、10年後に機能する契約を設計します。

次回 第11講「従業員持株会は福利厚生か、火薬庫か」では、本講で触れた契約による譲渡制限の最高裁判例を軸に、従業員持株会の設計と退会時のトラブルを扱います。

この講の主な根拠条文・裁判例・資料

  • 会社法〔e-Gov法令検索〕31条2項、107条〜111条、127条、136条以下、144条、174条〜177条、309条2項・4項、318条4項、323条、346条1項、356条1項、365条1項、433条、442条3項、466条、833条1項、911条3項7号
  • 民法〔e-Gov法令検索〕415条(債務不履行による損害賠償)、420条(賠償額の予定)、521条(契約の自由)
  • 東京高判平成12年5月30日判時1750号169頁株主間の取締役選任合意を有効とし、合意に従った議決権行使義務を認めた裁判例
  • 名古屋地決平成19年11月12日金判1319号50頁合弁会社の株主間契約に基づく議決権行使差止めの仮処分を却下し、株主全員が当事者で契約内容が明確な場合に限り差止めの余地があるとした裁判例
  • 東京地判令和元年5月17日金判1569号33頁、東京高判令和2年1月22日金判1592号8頁株主間の取締役選任合意について、法的拘束力の有無は当事者の意思から判断するとし、履行強制を可能とする拘束力を否定した裁判例
  • 最判平成7年4月25日集民175号91頁、最判平成21年2月17日判時2038号144頁従業員持株制度における取得価額と同額での株式譲渡の合意を、株式譲渡自由の原則や公序良俗に反しないとした判例(第11講)
  • 加藤真朗編著『株主管理・少数株主対策ハンドブック』(日本加除出版、2022年)

条文のリンクは法令本文へ移動します。記載の条番号から各規定をご覧ください。裁判例は掲載誌の巻号頁を記載しています。令和4年の東京地裁仮処分決定は公刊物未登載と報告されているものであり、内容は公表されている解説に基づいています。

公開日 2026年8月24日/改訂日 2026年9月22日

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